以前、シャンプーの成分と働きについての話したのですが、今回はトリートメントやコンディショナー・リンスの成分や働きについての話です。

トリートメントやコンディショナー・リンスの目的は、シャンプーが販売された当初は髪の毛の静電気防止や、柔軟性などの髪の洗い上がりを調整するためです。

最近ではシャンプー剤の質がすごく向上しているため、無理やりトリートメントやコンディショナー・リンスを使わなくても良い場合もあります。

ですが同時に、近年ではヘアカラーやパーマなどで髪がダメージを受けている人が増えていて、それに合わせて髪の補修成分が多いトリートメントの需要が増えています。

トリートメントの成分と働き

では、最初はそのトリートメントです。

トリートメントはコンディショナーやリンスと違い、髪の内側に働きかける成分が多くふくまれています。

界面活性剤

界面活性剤と言えばシャンプー剤などの洗剤に使われていますが、トリートメントでも界面活性剤は使われています。

トリートメントで使われている界面活性剤は、シャンプーとは違うカチオン(陽イオン)系界面活性剤というもので、簡単に言えば洗濯で使う柔軟剤です。

効果としては髪に柔軟性や静電気防止といった効果を与えます。これにより髪は広がりにくくなり、表面がなめらかになります。

乳化剤

界面活性剤の能力の一つに水と油を混ぜる効果がありまります。その効果を使い、水と油を混ぜて分離しないようにするものを乳化剤といいます。

要は、性質の違う複数の成分を仲良しにする成分です。特にトリートメント剤には他のヘアケア製品に比べて油性・脂質成分が多くふくまれています。そのため、その間を取り持つ成分が配合されていることもあります。

毛髪保護成分(タンパク・アミノ酸成分)

髪はほとんどがタンパク質でできているのですが、ダメージによりそのタンパク質が失われることがあります。

この失ったタンパク質を補う目的で、そのタンパク質からできた成分が配合されていることもあります。

最近ではヘアカラーやパーマなどで損傷毛も増えています。その影響で「ダメージを受けた髪をケアしたい」という消費者のニーズに応える形で、髪の補修が期待できるこれら成分がトリートメントには多くふくまれています。

油性・脂質成分

シャンプーで洗い流された皮脂や、ヘアダメージによって失われた毛髪内部の脂質成分を補う目的で、トリートメントには油性成分・脂質成分がふくまれています。

皮脂の代わりに毛髪表面にツヤやなめらかさを与えたり、髪の毛をしっとりした仕上がりにします。

保湿成分

髪は本来、水分を保持する能力があるのですが、その保水する成分をシャンプーやヘアダメージによって失うことがあります。

それらを補うため、保湿効果がある成分が配合されていることもあります。

コンディショニング成分

髪のツヤや手ざわり、くし通りなどを良くするため、シリコンなどの髪の仕上がりを調整する成分がふくまれていることがあります。

その他の成分

その他、製品によっては紫外線を吸収する紫外線吸収剤。製品を安定させるための「防腐剤」や pHを調整や防腐目的で配合する「pH調整剤」、その他「香料・着色料」といったさまざまな成分が入っています。

コンディショナーの成分と働き

続いてリンスとコンディショナーですが、実は成分でいえばトリートメントとあまり変わりがありません。

しいて言うなら、リンスやコンディショナーは髪の表面に働きかける成分が多くふくまれていて、用途も髪の表面をなめらかにして、洗い上がりの髪の仕上がりを調整する、調整剤としての側面が強いのです。

界面活性剤

リンスやコンディショナーにも、トリートメントと同じようにカチオン系界面活性剤が配合されています。もちろんカチオン系界面活性剤の効果である柔軟性と静電気防止といった効果を与える働きがあります。

特にこちらは、カチオン系界面活性剤の量が多く配合されている傾向があります。これは、髪の表面に作用する働きを強くするためだと思われます。

また前途のトリートメントと同じように、乳化剤などの用途で、何らかの界面活性剤(主に両性界面活性剤)が配合されていることもあります。

油性・脂質成分、保湿成分、コンディショニング成分など

リンスやコンディショナーにも、髪の仕上がりを調整するために油性・脂質成分や保湿成分、コンディショニング成分などが配合されています。

トリートメントほど髪の内側に作用する成分は入っていませんが、髪の表面に作用し、ツヤやクシ通りなど仕上がりなどを調整する成分を多く配合しています。

製品やメーカーによりますが、リンクとコンディショナーと比べたら、コンディショナーのほうが髪の内側に作用する成分が多めにふくまれている、などということもあります。

その他の成分

その他、トリートメントと同様に「防腐剤」「pH調整剤」「香料・着色料」などといった成分がふくまれています。またカラーリンスなら染毛剤などもふくまれています。

まとめ

この2つを見て分かりますように、トリートメントとリンス・コンディショナーの成分は、とてもよく似ています。

違いは「髪の内側に働きかける成分」と「髪の表面に働きかける成分」とのバランスです。

髪の内側に働きかける成分が多いものは、多くのメーカーでトリートメントとしています。

逆に、髪の内側に働きかける成分が少なく、表面に働きかける成分が多いものは、リンスやコンディショナーとしているところが多いのです。

ですので、まとめて言えば「髪の内側に働きかける成分」が多いか、少ないかです。この点が、この2つを分ける境界線だとも言えます。