おしゃれや身だしなみとして身近な髪ですが、「伸びなければいいのに」と思ったことはありませんか?

伸びればヘアスタイルは崩れるし、理美容師にカットしに行かなくてはいけません。

ですが、自然に生え、伸びる髪は、人間という生物にとって必要だから、そのようになっているのです。

髪にはいったいどんな役割かあるか、簡単ではありますご紹介したいと思います。

保護

まずは保護です。

多くの動物にとって、体毛は体の保護の役割があるように、人間の髪も保護として機能を持っています。

まず、髪を見た感じからでも分かりますように、クッション材としての役割があります。人間にとって大事な器官である頭部が強い刺激を受けないよう、髪の毛で保護するように生えているのです。

保護するのは「衝撃」だけではありません。直射日光や紫外線、暑さ寒さといった外気温の変化からも、その仕組み上、保護しています。

特に「体を冷やすこと」は生き物にとっては生死を分ける問題です。そのため体毛でおおわれた動物は、体毛で皮膚表面に水滴がつかないようになっていたり、皮膚表面に水分が付いても体毛を伝って素早く外側に排出するような仕組みになっています。

人間は体温を、汗をかくことで体温を調整するように進化しましたので、上記のような体毛は短くなりました。

ですが体の重要な部分には髪のように残っています。それは、その部分を保護するためと考えられ、その昔の名残として、そのような機能が備わっています。

感覚

人間の髪は「死んだ細胞」と言われています。爪と一緒だと言えば分かりやすいと思います。

なので、髪の毛自体に痛覚といった感覚はありません。あったらカットするときに大変です。

感覚があるのは皮膚の中、毛根部分です。

この部分には神経細胞があり、それにより人は髪の動きを感じることができます。

つまり、物が触れたり、風で動いたりすると、その振動は毛根へと伝わり、感覚として感じるのです。

現在のところ、人間の髪の感覚が、どのような役割があるか、重要かどうかは分かりません。

というのも、人の皮膚の触覚は「触覚受容器」という部分からシグナルを発して触覚として受け取っている、というのは分かっています。

ですが、それがどのように生まれ、どのように機能するのか、その仕組みがまだ分からないのです。

ですが、最近の研究によりますと、これら毛髪にある毛包は、動物の触覚が正しく機能するためには必須の部分だと言われています。

まだ途中の話なのですが、さらに研究が進めば、そのメカニズムが解明されるかもしれません。

参考リンク:
皮膚で触覚が生まれる仕組みの一端を解明

排出

髪は「排出」にも関係しています。

人体にとって不要な成分を尿や便で排出しますが、髪も水銀やヒ素といった有害物質や薬毒物を毛髪内に備蓄し、髪が伸びることで体外に排出します。

正確には、髪と、その根本の毛穴から分泌される皮脂に、それら成分が含まれています。それを24時間いつも、少しずつ、体外に出し、あかやフケ、抜け毛となって体から離れます。

このような事実から、「髪は排せつ物」などと言われたりします。

また、この機能は警察の科学捜査なのども利用されます。よく聞くのは覚醒剤の薬物検査です。

まとめ

髪にはこのように保護や感覚、排出といった役割があります。中にはまだ解明されてないものもあり、これからの研究が待ち遠しいです。

見ての通り、髪の役割は現在の人間にとって必要なものです。ただし「保護」などは帽子や日傘、空調設備など、「文明の利器」で、その役割の代用ができたります。人間の文明、科学の力はすごいです。

もしかしたら遠い未来では、全ての髪の役割を文明が代用できる時代が来るかもしれません。

そんな未来はまだまだ先ですが、そうなったとき、人間の髪はどのように進化するのか、まったく想像できません。