髪の毛の主成分はタンパク質で、その割合は8割以上。ほとんどタンパク質だと言ってもいいほどです。

私たちの体を構成する成分で、タンパク質の割合は約20%です。少ないように見えますが、約6割り程度が水分なので、水分を除いたヒトの体の半分程度はタンパク質です。

そこから見ても、髪の毛のタンパク質の割合は多いです。それだけ、髪にとってタンパク質は重要な要素なのです。

そのタンパク質ですが、タンパク質そのものが何から出来ているかと言えばアミノ酸です。

このタンパク質を組成しているアミノ酸ですが、実は20種類しかありません。つまりタンパク質は、どんなものでも、この20種類のアミノ酸を組み合わせて、できています。

では、髪の毛のタンパク質の場合、どのようなアミノ酸からできているのでしょうか?

今回は髪の毛のタンパク質を組み立てているアミノ酸についてのお話です。

髪の毛のタンパク質は、18個のアミノ酸からできている

髪の毛のタンパク質のアミノ酸は、20種類の中の内、18種のアミノ酸からできています。

その髪の毛ののアミノ酸の種類と割合を、表にしたものが、こちらです。

人毛ケラチンのアミノ酸(%)
シスチン(16.6 ~ 18.0)システイン(0.1)
グルタミン酸(13.6 ~ 14.2)アルギニン(8.9 ~ 10.8)
セリン(7.4 ~ 10.6)トレオニン(7.4 ~ 8.5)
ロイシン(6.4 ~ 8.3)バリン(5.5 ~ 5.9)
プロリン(4.3 ~ 9.6)イソロイシン(4.7 ~ 4.8)
グリシン(4.1 ~ 4.2)アスパラギン酸(3.9 ~ 7.7)
アラニン(2.8)フェニルアラニン(2.4 ~ 3.6)
チロシン(2.2 ~ 3.0)リジン(1.9 ~ 3.1)
メチオニン(0.7 ~ 1.0)ヒスチジン(0.6 ~ 1.2)
トリプトファン(0.4 ~ 1.3)
出典元:毛髪大全科(大門一夫 著)

あれ?19種類ありませんか?18種類と言っていたのに。

これは、シスチンという成分が、元はシステインという成分が結合してできたものだからです。

つまり髪には多くのシスチンがありますが、元となったシステインも、わずかに含まれていることがあるのです。

そして、見てのとおりシスチンは約16~18%と最も多くふくまれています。次に多いのが、うま味成分の一つであるグルタミン酸(13~14%)です。

髪の毛にとって重要なアミノ酸『シスチン』

この組成表は、髪の毛全体のタンパク質から計測したものです。

髪の毛のタンパク質にはケラチンタンパク質と非ケラチンタンパク質とあります。アミノ酸のシスチンはケラチンタンパク質に多く含まれ、非ケラチンタンパク質には、ほとんど含まれていないのが特徴です。

この2種類があり、量としてはケラチンタンパク質のほうが多いとは言え、髪の毛全体のタンパク質から見たら、シスチンの量が2割近くと、飛び抜けて多いです

この「シスチン」はケラチンの構造に大きく関与し、強度や硬さに影響しています。特に「親水性・疎水性」に影響があり、ケラチンタンパク質は水分を保持しにくい「疎水性」、非ケラチンタンパク質は水分を保持する「親水性」になっています。

また、シスチンは硫黄成分を多くふくんでいますので、髪の毛が燃えた時に、独特の臭いがするのは、このシスチンの硫黄成分が影響しています。