皮膚の中の髪の毛である毛根を、をすごくざっくり分けると皮膚表面、つまり毛穴に近い部分と、それより下の部分に分けられます。

この皮膚表面近くにある毛穴周辺の組織を毛孔や毛孔部と呼びます。

「孔」とは「あな」という意味で、一般的に言えば「毛穴」のことです。

この毛穴周辺にある組織について、今回は話していきたいと思います。

毛穴(毛孔)周辺の器官や組織

毛穴周辺と、それ以下の部分とを分ける基準は、毛根鞘という組織の有無です。

もっと簡単に言えば、毛根と皮膚(毛包)の間に、すき間があるかないかです。

毛根の深い部分では毛包と毛根がピッタリくっついているのですが、ある場所から少しすき間ができるのです。

このすき間は何のためにあるのかと言えば、皮脂を分泌するためのものです。

つまり、この部分に皮脂を分泌する器官があります。これらも含めて、この周辺の構造を紹介していきます。

毛の周辺のくぼみ『毛包漏斗部(毛穴)』

毛包の皮膚表面近くで漏斗ろうと状になっている部分を毛包漏斗部と言います。

漏斗とは、口の小さな容器に液体を入れる時に便利な道具のことです。形がアサガオの花の形によく似た、円すい状の、あの道具のことです。

つまり「漏斗に似た形状の部分」のことで、つまり皮膚表面にある毛孔(けあな)のことで、一般的に言われている「毛穴」と言っても差し支えありません。

皮脂を作る『皮脂腺』

皮脂を生成する器官のことを皮脂腺または「脂腺」と言います。「腺」とは、動物の体の器官のなかで分泌活動を行う細胞の集まりのことです。

毛穴より分泌される脂(あぶら)である皮脂は、美容や育毛にとっても大きく深く関わっているので、この皮脂腺もご存じの方が多いと思います。

髪や皮膚にある皮脂はこの器官で作られ、毛穴を通じて皮膚や髪に分泌されます。

この皮脂が、頭皮や肌といった皮膚から分泌される汗などと混ざりあって皮脂膜という膜になり、髪や肌の水分の蒸発を防いだり、外部の雑菌などから守ってくれたりしています。

ちなみに皮脂腺は髪の毛が生える毛穴には、必ずある器官です。逆に言えば、皮脂腺がない毛穴には髪は生えないと言われています。

また、ワキ毛など一部の体毛には皮脂腺の上に汗を出す器官、つまり汗腺(アポクリン汗腺)が存在しますが、頭皮にある髪の毛の毛孔にはこの汗腺はありません。

もちろん頭皮にも汗を出す器官はあるのですが、毛孔とは別の汗孔の汗腺(エクリン汗腺)から出てきます。

皮脂の出口『皮脂開口部』

さきほどの皮脂腺が毛穴に開口しているところが皮脂開口部です。簡単に言えば、皮脂が分泌される出口です。

この皮脂開口部から皮脂は毛穴へと分泌され、髪の毛を伝って皮膚および髪の毛に広がっていきます。

まとめ

毛穴(毛孔)周辺の組織はこのような感じです。主な役割として皮脂を作り、排出するという機能があります。

ちなみに、育毛などのイメージ画像で、薬効成分が髪の奥まで行き渡るように、毛根の最下層までつながっているような絵がありますが、毛孔の構造上それはおかしいというのが見て取れます。

だって、ふさがっていますからね。奥までそう簡単に届くことはないと思います。