うわさですが、日本が戦時中から戦後の混乱期のころ、「髪の毛から醤油が作られた」という話を聞いたことがあります。

第二次世界大戦前後の物資不足の頃には、醤油粕や魚介類などを使った「代用醤油」は実際にあったのですが、髪の毛から作られた醤油は実物や製法されたという証拠がないので、実在していたかは分かりません(検討はされていたようです)。

ですが、実際に髪の毛から「醤油のようなもの」は作られます。以前のニュースで中国の「人毛醤油」というのが問題になっていましし、日本でも戦後の混乱期に工業用のアミノ酸を作っていた事業者があったという話です。

このように、私たちの髪は「醤油のようなもの」を作れる成分で出来ています。

いったいどんな成分なのでしょうか?今回は髪の毛の成分についてのお話です。

ほとんどが『タンパク質』

髪の毛は、そのほとんどがタンパク質です。

その割合は約65~95%ぐらいです。これは文献や資料で細かい差があるのですが、だいたいは8割以上はタンパク質だと覚えておけば良いと思います。

このタンパク質は、分解するとアミノ酸になります。このアミノ酸に含まれるうま味成分が「醤油なようなもの」になるのです。

さらに細かく分ければ、髪のタンパク質の大部分はケラチンというタンパク質です。

このケラチンは肌(皮膚)や爪にもふくまれている成分で、髪の毛にあるタンパク質の、実に80~90%程度がケラチンタンパク質です。髪の毛全体の割合から見れば、約70~80%ほどがケラチンタンパク質です。

そして、それ以外のタンパク質を非ケラチンタンパク質と言います。

こちらは、髪の毛の全タンパク質の10~20%ほど、髪の毛全体の割合で言えば約10%ほどです。

約1割が『水分』

髪の毛の成分で次に多い成分が水分です。その割合は約10~13%だと言われています。

髪の毛の水分量自体は、周りの環境(温度や湿度)などで変わりますが、通常、ダメージが少ない髪では、だいたい10%前後の水分を保持するようになっています。なので、髪は10%ほど水分を保持すると覚えてもらっても差し支えはありません。

この水分を持つことで、髪は独自の柔軟性や弾力・うるおいを持つことができています。

残りほとんどは『脂質』

次に多いのが脂質です。CMC(細胞膜複合体)などにあるもので、髪の毛の約1~9%ほどです。

脂質は髪の毛ではさまざまな役割を持っています。この CMC で言えば、キューティクル同士やキューティクルとコルティック、またはコルティック同士をくっつけるといった、組織や細胞間をつなげる接着剤としての役割をしています。

またキューティクルなど保護する緩衝材としての機能など、さまざまな役割を持ち、髪の毛にはなくてはならない成分です。

ほんのわずかに『その他の成分(金属やミネラルなど)』

そして残りの約1%以下が、上記に当てはまらない成分です。微量成分や微量元素と呼ぶことがあります。

微量成分とは、体内に保持されている量が比較的少ない成分のことです。微量元素と呼ぶこともあります。

これらには金属(銅や亜鉛など)やミネラル(人間にとって必要な無機質成分。カルシウム・マグネシウム・ナトリウム・カリウムなど)などといった、無機質が大半です。

ただ髪の毛は金属成分と結合しやすく、そのため髪にふくまれている金属成分が「水道水など、外部から結合したもの」か「髪の成分として、もともとあるもの」なのかを判別することは、非常に難しいとのことです。

まとめ

以上が髪の成分についての話です。まとめますと以下のとおりです。

  • 髪の8割以上はタンパク質
  • 約1割が水分
  • 残りが脂質
  • わずかに金属やミネラルなど

ちなみにこの割合は、比較的ダメージが少ない髪の場合です。これがダメージヘアの場合、水分を保持する能力が減り、通常時の髪の水分量が少なくっています。