キューティクルは髪の毛の組織の中でも、1番知名度が高い部分です。

これはたぶん、テレビCMの影響が大きいとは思いますが、それ以外に、ヘアケアにとって最も気にすべき部分だからです。

つまり、キレイで健康的な髪を維持するのためはキューティクルが大事。そのため、髪の研究においても最も活発に研究されている部分がキューティクルです。

では、そのキューティクルとはいったい何でしょう? 今回はそのキューティクルについてのお話です。

キューティクルの構造についての簡単な解説

ここからはキューティクルの構造について、簡単ではありますがご紹介していきます。

ちなみにキューティクルという言葉は英語で、日本語では「毛表皮」や「毛小皮」と言います。

英単語では「cuticle」と書き、これをそのまま訳したら「表皮」という意味です。

爪の表皮である甘皮なども、英語では「cuticle」と書くそうです。ですが日本でキューティクルと言えば、多くは髪のキューティクルを指します。それぐらい日本では髪のキューティクル、つまり美髪に関心が高いという証でもあります。

では、キューティクルの構造について解説していきます。

キューティクル一つは、とても小さいて、薄くて、平べったい

キューティクルの一つ一つは肉眼で見れないほど小さく、とても薄い組織です。

とても硬くて、化学変化にも強い

キューティクルの最大の特徴として硬さがあります。その強さはかなりのもの。また、化学変化などにも強い抵抗力を持っています。

無色透明

キューティクルは無色透明で色素を持ちません。光は反射したりはするので、ツヤや光沢には関係しています。

層状になっていて、はがれても新しいキューティクが表れる

上記のような小さくて薄いキューティクルが何枚も何層にも重なり、さらに強固なものとなっています。

また外側のキューティクルが損傷し剥がれても、下から新しいキューティクルが表れるので、非常に頑丈です。

キューティクル同士の間にはCMCというものでくっついている

キューティクルとキューティクルの間にはCMC(細胞膜複合体)と呼ばれる膜があり、それがキューティクル同士を結びつける役割をしています。

同時にCMCは水分を通す機能ももっていて、髪の水分量を調整する機能に関わっています。

水分量によって開閉する

キューティクルは部分的に水分を吸収し、大きくなります。つまり髪がぬれたりすると、キューティクルは広がります。

この機能と先程のCMCの機能を使い、髪の毛は内部の水分量を一定に保つように自身で調整しています。

表面には独特のぬめり(18-MEA)がある

キューティクルの表面には独特の「ぬめり」があります。

このぬめりは「18-MEA(18-メチルエイコン酸)」という脂質で、これは先ほどののCMCの一つです。

この18-MEAは各キューティクルの表面側にだけ存在し、髪を摩擦や水分から守る効果や、皮脂を毛髪全体に速やかに行き渡らす効果を持っています。

また、多層に重なるキューティクルとキューティクルの間を緩める効果があり、層状のキューティクル同士が滑らかに動けるようにし、同時にキューティクル同士が動いて生じる刺激や負荷を軽減しています。

18-MEAは毛髪および人体全体をみても髪の毛にしかなく、他の部分にはないと言われています。

まとめ

構造については以上です。

この構造から分かるキューティクルの機能や役割を簡単にまとめますと、次のものです。

  • キューティクルは硬く、層状に重なっていて、破損しても新しいものが表れる
  • キューティクルは水分で開閉し、毛髪の水分量を調整する
  • キューティクルの表面には「ぬめり」がある

表面のぬめりは、それ自体が摩擦などの物理的・機械的な力からキューティクルを守る機能をもっていますが、皮脂を速やかにいきわたらせ、皮脂膜というコーティングを髪の毛一本一本に施す機能ももっています。

適度な水分は髪を柔軟でしなやかな状態にするのに必要で、水分が少なければゆでる前のパスタのように折れやすく、多すぎればゆですぎたパスタのように柔らかくなりすぎて損傷しやすくなります。つまり適度な水分が大事。

つまり髪は『油膜→硬い組織→適度な水分』という構造をしてて、内部に適度な水分を閉じ込める機能の大部分をキューティクルが担っています。

つまりキューティクルは髪にとって最後のとりでなのです。ここが完全に損傷すれば、髪はバラバラになり、切れてしまいます。

どんなにダメージがある髪でも、わずかにキューティクルは残っていると言います。それぐらい髪にとってキューティクルは大切で、それはヘアケアにおいても最も重視するべき部分だということを意味しています。