朝、起きたら付いているやっかいなもの、それは寝癖(ぐせ)です。

とくに会社や学校に遅刻しそうなとき、デートに遅れそうなときに限ってなかなか直らなかったりして、困ったことがありませんか?

今回はそんな困った寝癖についての話です。

寝癖の原因

まず寝癖ができる原因です。これを知ることで、寝癖が直しやすくなるヒントも見えてくるかもしれません。

寝癖がどうしてできるかと言えば、原理的にはセットと同じです。

ぬれた髪が乾くときに、そのぬれた時の状態で髪の形が固定され、それを使って髪型を作るのがセットの基本です。

この現象は水素結合と呼ばれるものを使ったもので、簡単に言えば「水にぬれると柔らかくなり、乾くと固まる」といった髪の性質を利用したものです。

この性質の原因で「寝ている間に、あらぬ方向に固まってしまった」ものが、寝癖です。

ですので、本来は水で髪をしめらしたら元に戻るはずなのですが、中にはなかなか直らないものがあります。それが困りものです。

この「なかなか直らない寝癖」ができる理由には、これらの原因が考えられます。

髪質

ひとつは髪質です。先ほど紹介したように髪は乾燥するときに結合して固まるのですが、この「結合する力」が強いと寝癖がなかなか戻りません。

簡単に言えば、セットが長持ちする人と、すぐ取れる人といった、個人の髪質の問題です。セットが長持ちする人は、当然寝癖が治りにくい。

とはいえ、セットが崩れやすい人は、寝癖が付きやすい傾向があります。軽く昼寝などしても付いてしまったりします。

根元

寝癖がなかなか直らない場合、実は髪の根元から寝癖がついている場合があります。

つまり、寝癖の原因となっている部分が直っていないので、直らないのです。

根元の場合、見ただけでは分かりにくい時があります。なので、寝癖を取るときは、念のため根元からぬらすほうが効率的だとも言えます。

見えない寝癖

寝癖が付いている部分は、見ただけではその部分が問題のように思います。

ですが、その目立つ部分以外の部分、例えばその周辺の髪にも癖がついていて、それが原因で寝癖が直りにくいということもあります。

つまり、分かりにくい寝癖が付いているのです。特に「ねじれ」や「ボリュームダウン」といった寝癖は、見ただけでは分かりにくいものも多いです。ですので、寝癖を直すときは、直したい寝癖の所より、ひと回り広い範囲をぬらすようにするといいでしょう。

髪の特性

そして最後に「応力緩和」という現象があります。これは長い時間、同じ形の状態のままにしていると、元に戻ろうとする力が弱くなる現象です。これはプラスチックやゴムなど粘弾性を持つ物質では特に表れる現象で、髪の毛も同じような粘弾性的性質を持っているので、同じような現象が表れても不思議じゃありません。

つまり髪には「長時間、同じ形に変形し固定したままでいると、元の状態に戻りにくくなる」という現象があるのです。

この現象は寝癖の場合、とても長い時間「変形したまま」というわけではないので、時間がたてば元に戻るのですが、それでも朝など、寝癖を早く直したいときには、この現象が邪魔をして戻りにくくなっているのではないか、と考えています。

寝癖の直す方法

これらを踏まえた上で、寝癖の直し方を考えます。

具体的な方法としては、次のものです。

シャワー

寝癖を直すのに、いちばん効率がいいのは、やはりシャワーです。

その中でも最も効果があるのはシャンプーなのですが、朝の忙しい時には選択肢としては、選ばれにくいものです。

ですから、シャワーで頭をすすぐ程度にします。家にシャワー付きの洗面台があれば、ぜひそれをご活用ください。

洗面台や、台所の流し台にある水道の蛇口からでも直接、頭髪をぬらすことができます。ですが、その場合は水が飛んだりして床や服がぬれやすいので注意してください。

そして、お風呂のシャワーでもぜんぜんかまいません。

寝癖は水の温度がある程度高い、つまりお湯のほうが直りやすいです。水でも直る場合がありますが、髪質や寝癖によっては直りにくい場合があります。その点を考えるとやはり温水のほうが確実です。それでしっかり十分すすぎ、髪をぬらし、すすいでください。

霧吹き(スプレー)

手軽で、便利なものが霧吹き(スプレー)です。

寝癖周辺と、その内側の根本に吹きかけ、根本や周辺もなじますように、軽く手でもむなどします。ブラシやクシなどを使ってとかしてもいいです。

霧吹きに使う水を温水にすると効果的です。ただ、水の温度が高すぎると霧吹きによっては形が変形することもありますので、ご注意ください。

また、ぬらす時は水滴がたれたりして、衣服や周りがぬれる可能性があります。タオルなどを手がとどく範囲に置いておくと安心です。

蒸しタオル

寝癖直し定番のアイテムが蒸しタオルです。インターネットで検索しても目にするのが多いと思われます。

ですが、実際には少々コツというか、言われているほど簡単にできません。何回かやってみなければうまくいかないコトもあります。ただし、なれると霧吹きとかより効率よく寝癖を取ることもあります。

蒸しタオル自体は、家にあるタオルと電子レンジで簡単につくれます。お湯を使っても作れますが、ヤケドの危険があるのでオススメしかねます。

作り方はおしぼりのように丸めるか、小さくたたむなどしたタオルを、水でぬらし、水が滴り落ちない程度まで軽くしぼります。それをラップで包むか、耐熱性のあるビニール袋などに入れて、レンジで1分ほど温めたら完成です。

できた蒸しタオルを直したいクセの部分を包むか当てるなどをして、2分から3分ほどそのままにしたり、そのタオルで寝癖の部分をもみこんでみたりします。これが寝癖を直す基本的な使い方です。

蒸しタオルを頭髪部全体に巻いて置いておくという方法もあります。この場合両手が空くので、歯磨きなど他の用事ができるというメリットがあります。

詳しい作り方や使い方を知りたい場合は、こちらの話でも解説しています。

寝癖直し用のアイテムを使う

これら以外では、寝癖直し用として販売しているアイテムを使うというのもあります。

例えばこちらの「寝ぐせバスター」です。

これは構造や商品紹介から見てもショートヘアの男の子向けで、朝の寝ぐせに悩まされる男子学生にはピッタリ(かもしれない)商品です。

もちろん男性社会人や女性でも使えます。髪の長い人でもセミロング程度なら使用できたと口コミで確認はしています。

とはいえ、やはり髪が長い場合は不向きなのと、逆にショートより短い短髪のスポーツヘアの方のには不向きのようです。あと繰り返し使用できる回数も約30回程度と、品質の保証に制限があります。

5秒で直るかは髪質と寝ぐせの度合いによりますが、寝ぐせが直るかどうかもその人や寝癖によりけりな部分があるようです。ですが、寝癖でお悩みの方は試してみてもいいかもしれません。

寝癖直しウオーターについて

このような寝癖直しアイテムの中に「寝癖直しウォーター」というものがあります。

これらは「寝癖直し」と銘打っていますが、個人的には寝癖直しでは、あまり使わないほうがいいと考えています。

これらの成分はほとんど水ですが、それら以外にも保湿成分や、ドライヤーの熱から髪を保護するような成分といった、何らかの成分が入っています。

このような成分は髪に洗い流されず残ってしまうと、髪の外側に蓄積され、何らかの影響を与える原因になりかねません。たっぷり髪の毛に塗布するなどもってのほかです。

これらの成分が悪いとは言いませんし、道具は成分だけでなく使い方も重要です。昼寝などでついた軽い寝癖を直したり、いくら水で直しても取れない頑固な寝癖を取る目的で使用する程度なら、大丈夫だと思います。

ですが、毎朝の寝癖を、寝癖ウォーターだけで直したりするのは、使いすぎている可能性が高いと思います。

そして、そのような道具を使うことを考えるということは、簡単には寝癖が取れない髪質の人が大半だと思います。

このような点から、これら寝癖直しウオーターを毎日使うとなると、さまざまな成分を付けすぎて残留させてしまう可能性があるため、あまり使わないほうがいいと考えています。また使うならば、軽い寝癖をさっと直すときや、どうしても寝癖が取れないときの最後の手段として使う、という風に適切に使うのが良いのではないかと考えています。

まとめ

以上が寝癖の原因とその対処法に関する内容です。

寝癖は、一晩かけてじっくりついた癖なので、中にはなかなか直らない場合もあります。

基本としては水を使って直すのがベストです。場合によっては蒸しタオルといったものを使えば簡単に直せることもあります。

ですが、寝癖の具合によっては、シャワーを使ったほうが確実の場合がけっこうあります。つまり結局は、シャワーでぬらしたほうが早いなんてこともあるのです。

最後に、頑固な寝癖が付く原因は、就寝前に髪がぬれたままの状態で寝てしまうことで、付いてしまうことが多いのです。

ですので、決して寝癖がつかないという分けではないのですが、寝る前に髪を乾かしてから就寝したほうが、ひどい寝癖はつきにくいのです。

また、髪のダメージのことを考えると乾かしてから寝たほうがいいので、寝る前は髪を乾かしたほうが頑固な寝癖が付きにくく、髪の毛にも優しいのです