水といえば水道水のことなのですが、水道水でたま見聞きする言葉が塩素です。

水道水の塩素の話は、ほんと昔から言われています。ビタミンCで塩素除去するシャワーヘッドなんて、ずいぶん昔からありました。

昭和の頃の話ならまだしも、平成になってずいぶんたつ現在では、水道の浄水技術も向上しました。昔に比べ最近の水道水は美味しいです。

それでも、水道水の塩素の有害性についての話が、つきることはありません。

結論から言えば、水道水の塩素は、髪の毛だけの話でいえば、気にしなくてもよいと言えます。

今回は、そんな話をしていきたいと思います。

水道水の塩素とは?

そうして水道水に塩素が入っているかといえば消毒、病原菌の繁殖を防ぐためです。

これは国の規定により決められていて、規定によれば『給水栓(いわゆる蛇口)における水が、遊離残留塩素を 0.1mg/L(結合残留塩素の場合は 0.4mg/L )以上保持するように塩素消毒をすること』となっています。

この塩素の量は、水道水の水源、つまり地域ごとに変わってきます。なので、どこでも同じという訳ではないのですが、日本では目標値が「1mg/L 以下」と決められています。

これは WHO(世界保健機関)のガイドラインの「遊離残留塩素が 5mg/L」より少ない値です。WHO のこの値は「生涯にわたり水を飲んでも人の健康に影響が生じない濃度」とされています。

昔は「カルキ臭」などいろいろ言われていたのですが、現在では浄水技術も向上しており、昔にくらべて臭いも塩素の量もかなり軽減されています。

水道水の塩素の量はどれぐらい?

それでも「塩素」という化学物質を使っていると聞くと不安になりますよね。飲むのにいいけど、肌や髪にはどうなの? なんて思いますよね。

まず、そもそも塩素は、自然中にも存在します。

例えば自然にある河川や湖にも塩素は含まれています。それらの平均は約 5.8 mg/L と言われています。

また最低基準の残留塩素の量 0.1mg/L は「1リットル中に 0.1mg」という量です。0.1mgがどれぐらいかといえば、だいたい塩粒1つの重さです。

これが目標値の 1mg/L なら塩粒10粒程度の量です。例えば、お風呂の水量を200リットルとしたら、そこにふくまれている残留塩素の量は0.2g(200mg)です。

この0.2gという量は、親指と人差し指の指二本でつまんだ量である少々(約 0.5g )より半分以下の、少ない量です。

もちろん地域でばらつきはありますが、この量より大きく離れていることはないでしょう。

つまり、ほんとうにわずかな量の塩素しか、水道水の中にはふくまれていないということです。

塩素が髪に与える影響

とはいえ、塩素は殺菌や漂白に使われるもの。

新陳代謝で新しい皮膚が下からどんどん作られる肌とは違い、髪は修復しない「死んだ細胞」です。修復されない分、塩素のダメージが蓄積していく心配が出てきます。

ところで、塩素が殺菌・消毒や漂白作用があるのは、その酸化作用の強さからです。つまり酸化によって殺菌や漂白が行われているのです。

「髪」と「酸化」といえばブリーチです。ブリーチはアルカリ剤と過酸化水素(H202)が混ざることで生じる「強力な酸化作用」を使って、髪の色であるメラニン色素を酸化させることで脱色します。

つまり、同じ酸化作用を持つ塩素によって脱色する可能性はあるということです。

また殺菌も、菌のタンパク質を変性して殺すという方法です。髪の主成分であるケラチンもタンパク質。塩素によって変性してしまう可能性もあるかもしれません。

とはいえ、塩素の量が少ないです。

それに塩素などの酸化作用は、1回作用してしまえばその作用はなくなります。殺菌の場合、菌の酵素などと反応して殺菌しますが、それを酸化させた塩素は化学反応で別のものへと変化し、酸化作用はなくなります。

ブリーチでは1液と2液を混ぜることで化学反応が起き、それにより強力な酸化作用を発揮します。しかし、時間が経てば反応するものが減っていき、酸化作用が落ちていき、最終的には脱色しなくなります。

水道水の塩素でも1度何かを酸化させたら別のものへと変化し、その酸化作用もなくなります。髪や皮膚には汗やアカ、菌などさまざまなものが付着しています。それらと塩素が反応することもあります。

どちらにしても、水道水の残留塩素は量が非常に少ないので、髪の毛に何らかの影響を与える可能性は否定できませんが、その影響は気にならないほど極わずかだと思っています。

ちなみに、私たちが食べ物を消化するときに分泌される胃酸は pH1~2 の塩酸なのですが、この塩酸でも髪を分解したりできません。

※参考リンク:
髪の毛を飲み込んでも大丈夫? 人体の仕組みを解説 - ログミーBiz

まとめ

このように、水道水にふくまれている残留塩素はごくごく少量であるため、シャワーといった洗髪程度で何らかの影響を与えることは、数値的には考えにくいのです。

そものも残留塩素は、非常に不安定なものです。何もしなくても水溶液中で分解し、減っていきます。

これが乾燥したりすると、塩素ガス(Cl2)などになって気化し蒸発したりしますので、残留などせず効果もなくなります。なので、基本的には気にしなくてもよいと考えています。

とはいえ、塩素のダメージはほぼないとはいえ「完全にない」と言い切れません。微々たる量でも長い年月の間にダメージが蓄積してしまう可能性は否定できません。

量で言えば水道水の塩素の量も地域によってまちまちです。量が多い地域で長い月日あびているとダメージになる可能性も否定できません。

正直なところ、わからないのです。数値的にはダメージを与える可能性はとても低いのですが、期間や場所や個人差によってはダメージへとつながる可能性も否定できない。

ですので、どうしても残ってしまう不安を除くのに、こられのような塩素除去機能があるシャワーヘッドは、その思いに十分応えてくれます。

今回は主にお風呂やシャワーなど家庭で使うような水道水での話です。プールなどではまた話が変わってきますので、それはまた別の機会に。

最後に、シャンプーなどヘアケア製品は、品質安定・保持のため、pH調整剤(酸化防止剤)が配合されているものが多くあります。

これらは、水道水の塩素と反応して塩素除去をしてくれると思うのですが……どうなんでしょうね?