シャンプーの種類はいろいろありますが、「アミノ酸シャンプー」というものがあることをご存じですか?
これらは非常に良いシャンプーとして紹介していることが多いです。そして、値段も少し高額なものも多いです。
ネットでは、このシャンプーを紹介している記事の多くで、市販の安価なシャンプーは髪の毛や頭皮に良くなく、アミノ酸シャンプーなどは髪の毛や頭皮に良い感じで書かれています。
欠点があるとすれば、アミノ酸シャンプーが洗浄力が強くない(適度や適切)というぐらいです。
はたして、そうなのでしょうか?
今回はそのアミノ酸シャンプーについてのお話です。
アミノ酸シャンプーとは?
まずはアミノ酸シャンプー(またはアミノ酸系シャンプー)とは何か、知らなければいけません。
アミノ酸シャンプーは、洗浄成分にアミノ酸系の界面活性剤が使われているものがほとんどです。
製品の特徴である「アミノ酸系の界面活性剤」とは、「洗浄成分である界面活性剤にアミノ酸」がふくまれていると、単純に思っていただいていいかと思います。
アミノ酸は髪の毛や頭皮(皮膚)の主成分であるタンパク質の成分。つまり髪や頭皮に近い成分が洗剤にふくまれているのです。これを聞いただけでも、髪や頭皮に優しそうな感じがしますね。
また、アミノ酸シャンプーには弱酸性のものが多いです。なので、アミノ酸シャンプーは、しばしば弱酸性シャンプーなどと呼ばれるときもあります。
アミノ酸シャンプーのメリット
次にアミノ酸系シャンプーの特徴を見ていきます。メリットとしては、次のようなものが挙げられます。
低刺激
アミノ酸シャンプーで使われているアミノ酸系界面活性剤は、総じて皮膚に対する刺激が低いのが特徴です。
昔からある安価な市販品でよく使われる界面活性剤(いわゆる石油系や合成界面活性剤などと呼ばれているもの)や、石けんから出来た石けん系界面活性剤と比べて、かなり皮膚や頭皮に優しく、与える刺激が低いと言われています。
市販のシャンプーでカユミや刺激などがある場合、アミノ酸シャンプーで改善することもあります。
アミノシャンプーのデメリット
メリットあれば、デメリットもあり。全ての成分や商品には長所があれば、短所もあります。
アミノ酸系シャンプーのデメリットは次のようなものがあります。
残留しやすい
メリットで洗浄力がやさしいと書きましたが、それは同時に洗浄力が弱いということです。つまりアミノ酸系界面活性剤は、洗浄力がとても弱いのです。
洗浄力が弱いということは、頭皮や髪の汚れがひどいときに落としにくくなるだけでなく、適切な洗浄力を得るために多量の界面活性剤を配合しなくてはいけません。
なのでアミノ酸シャンプーでは、洗浄力が高い界面活性剤のシャンプーより、量から見れば多くの界面活性剤が配合されています。
また、アミノ酸系の界面活性剤は、アミノ酸自体が髪の毛や頭皮にくっつきやすい性質があります。洗い上がりがしっとりと重たい感じになる場合が多いのは、このためです。
つまり、配合量の多さと、アミノ酸系界面活性剤の特徴によって、髪の毛や頭皮に成分が残留しやすいということです。
ただし、アミノ酸系の界面活性剤は、頭皮や髪の毛に残留しても、皮膚や体への悪い影響は、あまりないという話です。
ですが、酸素や日光など、さまざまな要因で性質が変わる可能性も考えられます。残留したアミノ酸が菌など影響を受ける可能性も否定はできません。
さらに言えば、安全性が高いとはいえ髪の毛や頭皮に元シャンプーの成分が残るのがいいかどうかで言えば、やはり、できるかぎり残らないほうがいいように感じます。
高額なものが多い
アミノ酸シャンプーと呼ばれるものは、だいたいが市販のシャンプーよりはお値段がお高いです。つまりは高額。
さらに、上記のように配合量は多くなりがちです。必然的に価格が高くなる傾向です。
実際は値段も、ピンからキリまでありますが、どうしても市販シャンプーよりは高くなってしまいます。
「アミノ酸シャンプーだから良い」とは限らない
インターネットではよく安価な市販シャンプーと比較して、あたかも「すごく良いシャンプー」という風にアミノ酸シャンプーをオススメしている記事やサイトが多くあります。
これは全てとは言いませんが、アミノ酸シャンプーは高額なものが多く、商品が売れば報酬が得られるアフィリエイトなどでも、そこそこ高額な場合が多いことも影響していると思います。
たしかに、アミノ酸シャンプーは市販の安いシャンプーよりは品質がいいとは思いますが、だからといって「誰に対してもよいもの」とは限りません。
それに、アミノ酸シャンプーでも頭皮トラブルが起きるときは起きます。例えば、アミノ酸が原因(アレルゲン)でなる軽度のアレルギーによるカユミなどです。
何が言いたいのかといえば、アミノ酸シャンプーと言っても、ただのシャンプーの1種類でしかないのです。その人によって合う合わないは確実にあります。
アミノ酸シャンプーは現実的に言えば、品質がいいものが多いです。ですが同時に、高額なものが多いため、トラブルが生じたら悔しいですよね。
なので、アミノ酸シャンプーのような高額なシャンプーは、試供品や返金保証など、金額面のリスクが少ないものがあれば、それらを利用して相性を判断してからでも、遅くはないと思います。